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HIP HOP/R&Bの制作物を中心に最新リリース情報から技術的なことまで幅広く取り扱っていきます。

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トラックを作りたい(メンタル編)

2008.03.23

category : HOW TO...

「トラックを作りたい」
春なので、こんなこと思ってる若人もいるだろう。



君たちはマトモだ。自信を持て。



今回は、トラックを作りたいと薮から棒に思っている人へ、
SUIが頭の中で考えていることや、今までの経験で学んだ事を少しだけお教えしよう。

といっても人間の頭の中はいろいろな事を同時に考えることろなので、その幅と深さはまさに宇宙だ。そこで今までにSUIが受けたさまざまな質問から話を進めよう。


Q: トラックを作りたいです。何から始めればいいですか?

A: 単刀直入で質問者として的を得た内容だ。ただ「他力本願」はまずやめよう。どんな世界でもそうだが、ちょっと踏み込んでみればいろいろと具体的な疑問が出てきたり、自分が本当にやりたかった事かどうか、だんだん見えてくる。「まずは自分から踏み込んでみる」これが基本だ。そもそもインストの事を「トラック」と呼ぶのはHIP HOPやR&B、HOUSEなどのダンス・ミュージックの世界だけだ。他のジャンルの世界ではこれをオケとよんだり、そのままインストと呼んだりするので一応知っておこう。・・・というわけで、質問に対する答えはこうだ。

「なんでもいいから初めてみよう。本でも部屋の片付けでも何でも良いから・・・・」



Q:トラックを作りたいのですが、何を買えば良いですか?

A: 例えば潤沢な資金力のもとで機材を揃えるのなら、なんでも買って触ってみる、使ってみるのに越した事は無い。これは確実だ。ただそんな資金力がある人間が、そもそもHIP HOPをやろうと思うだろうか?無いとは言わないが、少ないだろう。貧乏人ならまずサンプラーだ。AKAI Professional社がリリースしている、MPCシリーズが妥当だ。

今はMPC 1000や2500が評判が良いが、他ではダメという事ではない。いまだにMPC 2000でもの凄いトラックを作るKUROHIGEというプロデューサーがいるのを忘れてはならない。HIP HOPの素晴らしいところは、「機材じゃねぇ!」ってことだ。これから機材を買おうという人にはピンと来ないだろう。しかし、コレは本当の事だ。

機材が増えればより多くの音楽が作れる???そんな甘い世界じゃないよ(笑)。機材を買う金があったら毎週クラブに通って友達を増やそう。ひたすら酒を飲みまくろう。そしてもっとたくさんの音楽を聴こう。トラックを作るなら、自分の「音楽脳」を鍛える方が先だ。

偉そうに暑苦しい事を語っているが、まずはサンプラーだ。それから毎週遊びまくる。以上(-_-)/




Q:SUIさんみたいなトラックを作りたいのですが、どうすれば良いですか?

A:それは「好き」ってことか?それはありがとう。SUI自身は大した事はやっていないから、努力すればそれは確実に叶う夢だ。しかし、そんな危篤な馬鹿野郎にだけはなるな。「人まね」は絶対にダメだ。周りやリスナーが認めてくれないし、なにしろ長続きしない。いわゆる洋楽と邦楽のムーブメントには時差があるから、洋楽を真似るのも一見アリに思える。しかし、「音づくり」は最初から国境の無い分野のアートだ。分かりやすく言えば、いずれキミも世界で勝負できるってことだ。洋楽を真似る行為は、そこに自ら国境を設けるようなものだ。

しかし、HIP HOPはサンプリング・ミュージックという側面を持ち合わせている。いわゆる「パクリ」とも取れる行為なのだから「まねしない事」と矛盾しているとも言える。昔はおおいに議論されていたので、これらに対する正しい通念みたいなものがあったのだが、最近はそれも薄れて忘れ去られようとしている。

これらには大きな違いがあるのだ。重要なのはそこに「リスペクト(=尊敬の念)」があるかということだ。その気持ちを胸に、心してサンプリングしよう。そしてそれを自分のモノとしてPLAYする。もう、「本当に自分ではこれ以上なにも出来ないし、1mmも新しいこと思いつきません」ってくらいいろいろやってみる。それがPLAYだ。そうやって新しい命を吹き込む(クリエイトする)行為がサンプリングと言える。だから「サンプリング=クリエイト」、「人まね=搾取」と覚えておこう。





まだいろいろ聞きたいことはあるだろうけど、これはある企画に基づく「前振り」だ。
もっともっといろいろ知りたい、学びたいという輩はおおいに歓迎する。バッサバッサと斬り捨ててやるから覚悟しとけよ。夏までに一人前にしてやる。

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SUI

SUI
国内外を問わずHIP HOP/R&Bアーティストのセッションに参加。プロデューシングエンジニアとして、トラックメイクからヴォーカルのディレクション、ミックスダウンまで手腕を振るう。また各種ショーイベントにて音楽監督を務め、その幅広い選曲と卓越した編集能力は高い評価を得る。

近年MURO(DJ / Producer / Rapper)の全制作においてパートナーを務め、周辺アーティストとの親交も深い。本WEBLOGをはじめ、各種セミナーなどにおいて後進に幅広く情報を提供している。

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☆レビュー執筆☆
月刊サウンド&レコーディング誌 CDアルバムレビュー他

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月刊BLAST 2005年9月号
サウンド&レコーディング 2007年1月号

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